脳疾患リスクの早期発見に脳ドックを受けてみよう

脳疾患リスクの早期発見に脳ドックを受けてみよう

最終更新:2021年11月1日

脳の疾患は、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼします。特に脳疾患は、生活習慣病を要因として突如発症することが多いと言われております。何の前触れもなくいきなり倒れてしまい、そのまま死に至ることも珍しくありません。

脳の疾患は早期発見・早期治療が最も重要であると言われており、脳ドックの受診でリスクを減らすことが何より効果的です。

ここでは、脳ドックの検査の流れと検査内容、脳ドックでわかる病気を説明しています。

Contents
スポンサーリンク

▼ 脳ドックとは?

脳疾患リスクの早期発見を目的とした検診コースのこと

脳ドックとは?

脳ドックは、MRIMRA血液検査など脳やその血管を見て、脳梗塞脳卒中の危険因子を見つけ出すことが目的です。

脳疾患や脳血管疾患は、突然発作を起こして命を落としたり、深刻な後遺症につながったりする危険性があります。

脳の疾患を進行させた場合は、日常生活に大きな支障を及ぼす可能性があります。
脳ドックを受診することは、脳疾患や脳血管疾患を早期に発見することになるため、病気に対する効果的な早期治療や予防が可能になります。

▼ 脳ドックを受けた方がよい方

脳ドックを受けた方がよい方

厚生労働省の2019年人口動態統計によりますと、日本人の死因の上位は、1位が悪性腫瘍(がん)2位が高血圧性を除く心疾患、3位が老衰、4位が脳血管疾患となっております。

※近年は社会全体の高齢化が進み老衰が増加傾向

脳疾患は自覚症状などの前触れがなく、突如発症することが多いため、病気を未然に防ぐためには、高血圧や糖尿病をはじめとする発症リスクを減らすことが重要となります。

以下の項目に該当する方は、脳ドックの受診をお勧めいたします。

〇40歳以上で過去に一度も脳ドックを受診したことがない方
〇高血圧・高脂血症・動脈硬化などの診断を受けている方
〇家族や親族に脳卒中・糖尿病・高血圧の人がいる方
〇飲酒・喫煙の習慣がある方

▼ 受診方法

受診方法

脳ドックは基本的に予約制です。脳ドックを受診可能な病院またはクリニックにて電話かネット予約で申し込みます。

申し込み方法や受信可能な曜日などは、各クリニックで異なるため事前に確認しておきましょう。
また自治体ごとで助成金が出る場合がありますので、地域の市区町村のホームページも確認しておくようにしましょう。

脳ドックの流れ

一般的な脳ドックの流れは以下の通りです。

1 事前に受診予約(申し込み)をする。
頭痛・めまい・しびれ等の症状の場合は、はじめに脳神経外科(保険診療)を受診しましょう。
2 予約日(検査日)に来院し受付と問診票の記入をする。
必要な書類と保険証を持参しましょう。
3 検査着に着替えて、申し込んだ検査を順番に受診する。
問診票を基に詳細を聞きます。
4 各種検査実施
採血や採尿、身体計測等を行います。
5 検査結果報告
当日中に検査結果の説明がある場合は、検査終了後に、MRI検査などの画像を見ながら医師の診断を受けます。
受診機関によっては結果まで2~3週間程度かかることがあるため、後日来院して説明を受けることがあります。
報告書(レポート)の受領のみで検査結果を伝える場合もあります。

脳ドックの検査内容

脳ドックで実施される検査は以下の通りです。
※受診機関によりコース等の内容が異なる場合がございます。

・脳の断層撮影とMR脳血管撮影を行うMRI検査
・頸動脈の狭窄を確認するMRA検査や頸動脈エコー検査
・不整脈を調べる心電図検査
・動脈硬化の程度を調べるABI(血圧脈波)検査
・血液検査

検査では現在の脳の健康状態を確認しながら、将来的な病気のリスクを診断します。

また、MRI検査は強い磁気を使うため、妊娠初期の方(可能性がある方を含む)や心臓ペースメーカー等を使用されている方は受けることができません。

脳ドックでわかる病気

脳ドックでわかる病気

脳ドックでは様々な病気を発見することができます。多くの検査を組み合わせることで病気のリスクをより正確に診断できる場合があります。

〇検査でわかる病気

脳梗塞 脳出血 くも膜下出血
脳動脈の閉塞・狭窄 脳動脈瘤 脳血管奇形
慢性硬膜下血腫 頸部動脈などの閉塞・狭窄 水頭症
脳腫瘍 眼窩内腫瘍 脳外傷
脳血管障害による認知症発生予測 脳萎縮 アルツハイマー病
パーキンソン病 脊髄小脳変性症 片頭痛
顔面神経麻痺 髄膜炎 三叉神経痛
てんかん など

まとめ

まとめ

脳ドックの受診で明らかになる病気は多く、早い段階で検査をすることで、進行前に発見できるかもしれません。
病気の早期発見は、早期治療や予防につながるため、後の大きな危険を回避できる可能性が高くなります。

脳疾患の多くは、何の前触れもなく見舞われてしまうため、脳ドックの定期的な受診がおすすめです。
40歳以上で一度も脳ドックを受診されていない方は、検討してみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク
ピックアップ情報
医療資格を取る
医療施設・病院で働く